納豆とキムチが美肌に良い理由は栄養素と相乗効果にあり!
突然ですが、みなさんは世界五大健康食品をご存じでしょうか?
これは、2006年に米国の健康専門誌「ヘルス」が健康に優れた効果があるものとして挙げたものです。実は、その中にランクインしているのが日本の大豆と韓国のキムチです。
今回はそんな世界五大栄養素に選ばれている栄誉ある栄養ある大豆(納豆)とキムチについて、美容の観点から解説していきます。
世界五大健康食品の5つのうち2つが一緒に食べられる納豆キムチは美肌最強フードかもしれませんね!
栄養からみた納豆の美肌効果
栄養価がギュッと凝縮している大豆は、ダイエットや美肌効果など色んな観点からの効果が期待できます。
大豆は「畑の肉」と言われるほど、カラダに必要なたんぱく質や脂質を多く含む栄養価の高い食材で、その他にもビタミン、ミネラル、食物繊維、カルシウムなど様々な栄養成分をしっかり摂ることができる優秀な食品です。
そんな大豆の加工品である納豆や豆腐やしょうゆ、みそなどは日本食には欠かせない食材で、特に納豆菌により発酵されている納豆は、大豆よりもさらに栄養価をアップさせ、発酵時に栄養素を細かく分解することで吸収率があがり、効率よく栄養素を摂取できるようになっています。
そんな、カラダにも美肌にも嬉しい納豆の栄養素を細かくみていきましょう。
ナットウキナーゼ
納豆のネバネバ部分に含まれるたんぱく質分解酵素がナットウキナーゼです。
ナットウキナーゼには、血栓を溶かしやすくする働きがあります。
食事や生活習慣などにより、血液中にコレステロールや中性脂肪が増加すると、血液がドロドロの状態になり血管が詰まりやすくなってしまい、これは脳梗塞や心筋梗塞などの病気につながると言われています。
ナットウキナーゼにはこれらの血栓を溶解する作用が含まれていて、ナットウキナーゼの働きにより、血流を改善するということは美肌にも効果的です。
血流が良い状態に保たれていると、皮膚細胞も元気で肌の生まれ変わりもスムーズに行われます!
レシチン
納豆の原料である大豆に多く含まれるレシチンは神経伝達物質を生成する働きがあり、記憶力や判断などの働きを行っています。
またレシチンの特徴として、水と油の両方の性質を持っており、そのため水と油を混ざり合わせる乳化作用があります。
この乳化作用により、血液中の脂質をスムーズに流す働きをしていて、この結果、酸素や栄養素をカラダの隅々にまで行き渡らせることが可能になっており、これによって美しい肌を保つことができます。
乳化作用があるということは、カラダの流れから考えると実は凄いことなんです!
ポリグルタミン酸
ポリグルタミン酸とは納豆のネバネバの主成分です。
このポリグルタミン酸は非常に分解されにくく、胃壁を守ったり腸管での老廃物の排出促進作用があり、美肌効果としては肌の保湿機能改善があります。
ポリグルタミン酸は、天然保湿因子を産生させることで、肌本来の保湿機能を向上させてくれ、その水分保持力はヒアルロン酸の2倍ともいわれています。
ヒアルロン酸の2倍の保湿力というのはすごく魅力的ですね!
大豆イソフラボン
大豆イソフラボンの特徴は、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをしてくれることです。
エストロゲンの働きには、
- 肌の新陳代謝促進
- 肌のハリや髪のツヤを保つ
- 骨を丈夫にする
などの働きがあり、これらによって、エストロゲンは若々しい肌へとサポートしてくれます。
また肌の弾力を保つコラーゲンを増やしてハリを保つ働きや、細胞の新陳代謝を高めて肌の生まれ変わりを促進してくれるため保湿力アップも期待できます。
加齢とともにエストロゲンの分泌量が減少すると「更年期障害」と呼ばれるカラダと心のトラブルがみられたり、骨からのカルシウムの流出量が多くなってしまい骨粗鬆症へとなってしまう場合もあります。
美肌効果もそうですが、女性にとってとても大切な成分ですので積極的に摂取していきましょう!
栄養からみたキムチの美肌効果
お肌がキレイな方が多い韓国のソウルフードであるキムチの美肌効果を見ていきましょう。
美肌大国といえば韓国。
韓国の女性の美肌の秘密はキムチと言われるほどたくさんの栄養が含まれていて、ダイエット効果もあるという女性には嬉しい食材です。
そんなダイエットも健康も美肌も、色んな効果が期待できるキムチの栄養を細かくみていきましょう。
乳酸菌
肌を美しく保つためにはカラダの内側からきれいにすることが重要で、肌荒れやニキビは、栄養不足や過剰な脂質、老廃物が溜まることなどが原因になる場合もあります。
栄養素の消化吸収、代謝の活性、老廃物の排出を行っているのが腸で、そんな腸内環境を決定づけているのが、腸内に存在する菌になります。
腸内細菌には3種類の菌があります。
- 善玉菌 消化吸収を助け、腸の働きを整え、病気に対する抵抗力を高めるなどに有用な働きをする。
- 悪玉菌 有害物質をつくりだし、腸内の腐敗を進め、カラダに悪い影響を及ぼす菌として知られている。
- 日和見菌 健康な時は無害だが、悪玉菌か善玉菌のどちらか優勢なほうに加担して働く性質がある。
健康的な腸内とは、簡単にいうと善玉菌が優勢な状態にあることを言います。
そんな善玉菌の活動を助けてくれるのが乳酸菌で、乳酸菌は腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌の活動を活発にしてくれる働きがあります。
しかし、食生活や生活習慣の乱れなどで悪玉菌が優位になってしまうと、腸内環境が悪化し便秘になりやすくなります。
便秘になると老廃物が腸管内で吸収され血管を経由してカラダ全身にめぐることで、肌に到達し、肌トラブルに直結しやすくなってしまうので注意が必要です。
私は美容の為にも発酵が進んだしっかりつかった酸っぱいキムチが好きです!
カプサイシン
カプサイシンは皆さんご存じの方も多いと思いますが、唐辛子の辛さのもとになっている成分のことです。
カプサイシンを摂取することにより以下のような美肌効果が期待できるといわれています。
- 特殊な発汗作用効果
- 冷えや血行不良の改善
- 便秘の改善
カプサイシンを摂取することにより発汗作用が働くのですが、カプサイシンを食べて出る汗には水分だけでなく油分が混ざっていて、それにより肌の保湿分と油分のバランスが取れ、肌が乾燥したり肌が脂っぽくなることなく美肌の状態を保つことができるのです。
また、唐辛子を摂取することでカラダの中がポカポカしてきますが、これはカプサイシンが代謝を上げながら体温を上昇させるためです。
むくみや肩こりの原因にもなってしまう冷えを防ぐためにも、血流を良くしカラダ全体に栄養素がいきわたるようにしていきましょう。
ビタミン類
キムチは加熱せずにつくるため、材料となる白菜や大根、きゅうりに含まれるビタミン類を壊さず効果的にカラダの中に摂取することができます。
また、材料となる野菜が発酵する過程でもビタミンB1、B2、B12などがつくられます。
野菜の栄養素を逃すことなく摂取できるのはとてもうれしいですね。
水溶性のビタミン群は調理によって相当量が流れでてしまうのでそれが起こらずしっかりとカラダの中に取り込めるのは、実は美肌にはとっても嬉しいポイントなんです!
納豆×キムチ=納豆キムチ 掛け合わせでの美肌効果
納豆もキムチも発酵食品ですが、美肌効果を高める秘密はそれぞれの発酵菌にありました。
先ほどキムチの栄養でご紹介した乳酸菌ですが、実は胃酸に弱く腸に届くことが難しいとされています。
しかし、納豆菌は生きたまま腸まで到達することができ、さらに悪玉菌をやっつけて善玉菌を増やす働きがあります。
そのためキムチを単体で食べるより、納豆と一緒に食べるほうがお互いの効果が発揮しやすくそれぞれの発酵菌の効果を高めることが期待できます。
美肌を求める場合に、スキンケアで美肌をつくっていくことも凄く大切ですが、それと同じくらい大切なことが、腸内環境をよくすることです。
いくら外部からキレイにしていても、中がボロボロだと結局健康的な美肌はつくれません。
納豆とキムチの相互の菌により、効率的に効果的に腸内環境を高められる、納豆キムチは最強の美肌栄養素かもしれません。
腸内環境と美肌は本当に密接な関わりにあるので、しっかりと心に留めておいてください!
おすすめのレシピ
ここまで、納豆・キムチが美肌や健康にいいということをご紹介してきましたが、飽きずに継続できるようにいくつかのレシピをご紹介していきますので、参考にしてみてください。
納豆キムチ巾着(調理時間15分)
561kcal / タンパク質 38.4g / 脂質 36.5g / 糖質 19.6g
材料
- 納豆 2パック
- キムチ 100g
- 油揚げ 4枚
- ネギ 1/3本
つくり方
- 油揚げは油抜きし、斜め半分に切っておく。キムチは小さく刻み、ネギは小口切りにする。
- 納豆、キムチ、ネギを付属のたれで混ぜ合わせる。
- 油揚げに2をいれる。入れすぎないように気をつけてください。
- 油揚げの先を絞り、爪楊枝で止める。
- トースターで焼き目がつくくらい焼き上げたら完成。
アボカドとチーズの洋風和え(調理時間10分)
372kcal / タンパク質 17.8g / 脂質 27.2g / 糖質 16.5g
材料
- 納豆 1パック
- キムチ 70g
- アボカド 1/2こ
- ベビーチーズ 2こ
- オリーブオイル 小さじ1/2
- バジル 少々
つくり方
- アボカドは種と皮を取り除き、一口大に切る。ベビーチーズは縦に半分切り3等分に切る。
- 納豆は付属のたれで混ぜ合わせておく。
- 器に食材をすべて入れ、オリーブオイルとバジルで和えたら完成。
ピリ辛ネバネバそうめん(調理時間15分)
598kcal / タンパク質 23.2g / 脂質 12.0g / 糖質 94.9g
材料
- そうめん 1束
- 納豆 1パック
- キムチ お好みの量
- 長いも 3cm
- オクラ 2本
- 卵黄 1こ
- めんつゆ 適量
つくり方
- そうめんは表示通り茹でて、最後の2分の時オクラも加える。その後流水でどちらも冷やしておく。
- キムチは食べやすいよう軽く刻み、長いもは皮をむいておろしておく。納豆はたれを加えずに混ぜておく。
- 粗熱が取れたオクラのヘタとガクをとり、輪切りにする。器にオクラ、納豆、キムチ、長いもとめんつゆを加えてよく混ぜ合わせる。
- お皿にそうめんを盛りつけたら、3を上からのせ、真ん中にくぼみをつくり卵黄を落としたら完成。
納豆豚キムチーズ(調理時間15分)
384kcal / タンパク質 31.1g / 脂質 22.3g / 糖汁 12.6g
材料
- 豚こま切れ肉 60g
- キムチ 40g
- 納豆 1パック
- たまねぎ 1/4こ
- たまご 1こ
- スライスチーズ 1枚
- ごま油 小さじ1
- 塩コショウ 少々
つくり方
- キムチは食べやすいよう小さめに切り、たまねぎは薄切りにする。
- フライパンにごま油を中火で熱したまねぎとキムチを炒める。
- たまねぎがしんなりしてきたら、真ん中にスペースを開け豚肉を加えて全体に塩コショウで味をつける。
- 豚肉に火が通ったら、溶き卵を回し入れスライスチーズも小さくちぎりながら加える。
- 納豆は付属のタレと混ぜておき、器に入れる。
- たまごに火が通りチーズが溶け出してきたら5に移して、全体を和えたら完成。
ツナと納豆のキムチチャーハン(調理時間25分)
688kcal / タンパク質 28.3g / 脂質 34.2g / 糖質 63.3g
材料
- 納豆 1パック
- キムチ 80g
- ツナ缶(油漬け) 1缶
- ごはん 150g
- しょうゆ 大さじ1
- ごま油 大さじ1
- 韓国のり 2枚
つくり方
- キムチを食べやすいようはさみでカットする。
- フライパンにごま油を半量熱し、キムチを汁ごと炒め、油を切ったツナも加える。
- しょうゆを加えよく混ぜ合わせたら、ご飯を加えてキムチがまんべんなく混ざるように炒める。
- 最後に残りのごま油を回しいれて火を止める。
- タレと混ぜ合わせた納豆を4に加え、全体を混ぜ合わせる。
- お皿に盛りつけ、お好みで韓国のりを振りかけたら完成。
納豆&キムチGOODな他の食べ合わせ
世界五大健康食品のベスト5にはいっている、納豆とキムチの組み合わせは、栄養素の最強タッグ級の食べ方だと思いますが、それ以外の食材との組み合わせでも、健康や美肌によい効果があるものもあるので、併せてご紹介します。
納豆×ネギ(ニラ)
納豆には糖質のエネルギー代謝を助ける「ビタミンB1」が豊富で、ニラのにおい成分である「硫化アリル」は、ビタミンB1の吸収と活性化を促進させる作用があるため、効率よくビタミンB1が摂取できます。
この硫化アリルは刻むことによりたくさんつくられ、時間と共に消えてしまうので、食べる直前に調理することがポイントです。
納豆×山芋
山芋には、アミノ酸を分解する消化酵素が含まれていて、たんぱく質豊富な納豆と一緒に摂取することで効率よくエネルギー補給が可能です。
酵素は熱に弱いため、生のまますりおろしや各切りにして納豆に混ぜるのがおすすめです。
納豆×アボカド
アボカドには納豆に含まれないビタミンCを補えます。
また、質のいい脂質やビタミンEの抗酸化作用により、お肌の若々しさを保つ手助けをしてくれます。
納豆×チーズ
チーズなどの乳製品にはビタミンAが豊富です。
ビタミンAは鼻やのどの粘膜の保護を助けてくれたり、強い抗酸化作用を持っています。
免疫力アップしたいときは相性抜群の組み合わせです。
キムチ×海苔
海苔に含まれる水溶性食物繊維は、乳酸菌のエサになりその働きを活性化させる働きがあります。組み合わせも手軽で簡単に健康効果アップが期待できそうです。
キムチ×トマト
トマトに含まれるリコピンは抗酸化作用と脂肪燃焼効果があります。
スープなどに一緒に摂取するとより温かく脂肪燃焼効果が期待できそうですね。
キムチ×チーズ
キムチに足りないタンパク質とカルシウムを補ってくれるチーズ。それぞれ足りない栄養素を組み合わせてバランスの良い一品に仕上がります。
NGな組み合わせ
ヒトとヒトとの相性などでもそうですが、食材にもNGな組み合わせというものがあるので、補足としてNGな食べ合わせもご紹介しておきます。
納豆×生卵
納豆に含まれるビオチンは、生卵の卵白に含まれるたんぱく質であるアビジンと結合すると、吸収されにくくなるので、納豆と混ぜるのであれば卵黄をのせるといいでしょう。
また、アビジンは熱を加えると変性するため半熟卵にしたり焼いた卵と合わせるといいでしょう。
しかし、酵素は熱に対して弱い為、納豆を加熱してしまうとナットウキナーゼは変性してしまいます。そのため納豆の過熱には注意が必要です。
ホテルの朝食などで納豆と卵が用意されていると白身を捨てる小皿が準備されているのはこの為だったんですね!
まとめ
納豆とキムチのそれぞれ美肌に良い栄養や食べ方などをご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
世界五代栄養素に数えられるだけあって、納豆やキムチにはたくさんの栄養素が凝縮しているので、美肌効果も凝縮して得ることが出来ます。
一時期豆腐ダイエットも流行っていましたが、豆腐の原料である大豆は栄養価がものすごく高く、カラダの原料やエネルギーとしてしっかり機能してくれるので、豆腐だけ食べていても、短期間ならばそんなに健康を害さずいけるというのがあります。
そんな栄養価の高い大豆製品の納豆に納豆菌という嬉しい+αがついて、美肌大国である韓国のソウルフードのキムチが加わればまさに鬼に金棒ですね。
私はシンプルに納豆キムチにして白ご飯に載せて食べるのが好きですが、毎日だと飽きてしまうので、レシピを参考にしながら、バランスよく毎日の食生活にプラスしてみてくださいね。