nanoPDS(超皮膚浸透技術)とは?真皮に届けるすごい技術!
nanoPDS(超皮膚浸透技術)は、DDS(ドラッグデリバリーシステム)をさらに進化させた技術です。
ベースとなるのは、患者さんへの負担を軽減する為に、皮膚から薬を浸透させる「経皮ドラッグデリバリーシステム」になっており、例えば、予防接種時は注射が必要ですが、これをnanoPDSに転換していくようなイメージになります。
いわさき
予防接種が注射ではなくて塗布する時代がきてしまうんですね!
経皮ドラッグデリバリーシステムは、九州大学付属の次世代経皮吸収研究センターのHPに研究紹介が掲載してあります。
DDSより優れているポイント
皮膚への浸透性が向上
- 水に溶けやすい成分を界面活性剤で包む。
- 数百ナノメートルサイズの小さな粒子。
上記1.2.を組み合わせることにより、皮膚への浸透性が向上。
分子量が大きかったり、水に溶けやすい性質のものは、皮膚のバリア機能を通過出来ませんが、この2つのファクター組み合わせることにより、皮膚内部へ浸透させることが可能となりました。
高濃度且つ大量の物質を角質層のすみずみまで素早く浸透させる
水に溶けやすい成分と溶けにくい成分を溶解させ、エマルションを作成し水分を除去しnanoPDS化。
この技術により、これまで500以下の分子量は安定して真皮層には到達しないといわれていたものが、最高で分子量2,000,000まで経皮吸収することが可能となりました。
ヒアルロン酸を使ったnanoPDS技術試験
ヒアルロン酸をPDS技術で皮膚浸透を試したところ、通常のヒアルロン酸水溶液に比べて3.6倍のヒアルロン酸が角質層に浸透したという実験結果があります。
一般的な水溶液の場合は、肌の表面部分でヒアルロン酸が停滞していますが、PDS技術を使用した場合は、角質層にしっかりと浸透していますね。(下図参照)
いわさき
こんなにしっかり浸透するって凄くないですか!? 最先端の浸透技術はここまできています!