ヒト由来の幹細胞培養液と植物由来の幹細胞培養液でのコスメ選びの注意点

メディアでの露出が増えてきて、コスメ業界でも「幹細胞」という言葉を耳にすることが多くなりましたね。

でも、ひとことに幹細胞といっても、幹細胞にも色んな種類があります。

大きく別けると、

  • ヒト由来の幹細胞培養液
  • 植物由来の幹細胞培養液
  • 動物由来の幹細胞培養液

の3つに別けることができます。

今回は、そんな3つの中でも美容コスメとしてよく注目される、ヒト由来の幹細胞培養液植物由来の幹細胞培養液の違いについて紹介していきたいと思います。

そもそも幹細胞とは

細胞は1つの細胞から細胞分裂を繰り返しながら大きくなっていきますが、細胞分裂する時は細胞が倍、倍という風に以下の様に増えていきます。

1、2、4、8、16、32、64、128、256、512、1024… といった感じです。

この細胞分裂を繰り返すことで大人になっていき、人間のピーク時には大体60超個の細胞があると言われています。

この中で、8回目までの細胞分裂(128個までの細胞)のモノを幹細胞(万能細胞)といいます。

1、2、4、8、16、32、64、128、256、512、1024…

なぜ幹細胞や万能細胞といわれるかというと、細胞分裂9回目以降の細胞それぞれなんの細胞になるかの役割が決まっています。(例えば、肝臓になる細胞とか、目になる細胞など)

これに比べ幹細胞は、まだ何の細胞になるか役割が決まっていないので、何にでもなれる可能性を秘めていて、根幹になるものなので、幹細胞や万能細胞という風に呼ばれています。

POINT:幹細胞と幹細胞培養液というものがありますが、幹細胞培養液というのは幹細胞を培養する時に発生する上澄み(うわずみ)液です。大量生産が可能で、幹細胞と同じような働きがあるということから、幹細胞培養液が配合されているコスメが出回っています。

幹細胞培養液の種類

美容コスメで扱われている幹細胞の種類は大きく別けると以下の3つになります。

  • ヒト由来の幹細胞培養液 ヒト由来の幹細胞培養液なので、ヒトの肌にフィットしやすく高い効果が期待されています。
  • 植物由来の幹細胞培養液 腐らないリンゴの美容液で人気になって注目されたのが植物由来の幹細胞培養液です。植物性なので動物由来の幹細胞よりも安全性が高いといわれています。
  • 動物由来の幹細胞培養液 羊の胎盤が人間の皮膚幹細胞と似ているということから開発された幹細胞。個人差や体質によりますが、拒絶反応を起こすことも確認されているので、使用の際は少し注意が必要な幹細胞になります。

ヒト由来の幹細胞培養液とは

美容コスメで一般流通しているヒト由来の幹細胞培養液配合美容液に配合されている、ヒト由来の幹細胞を培養する時に生成されるのにつかわれる使われる細胞は、

  • 脂肪由来(71%)
  • 歯髄由来(11%)
  • 臍帯血由来(10%)
  • 歯髄由来(7%)
  • 臍帯由来(1%)

があり、流通しているほとんどのヒト由来の幹細胞培養液は脂肪由来のモノになります。

ヒト由来の幹細胞培養液の特徴はなんといっても、800種類以上のサイトカイン(成長因子)が豊富に含まれていることで期待できる効果としては、

  • ターンオーバーの促進 お肌を整えツヤをあたえる。
  • 線維芽細胞活性化 コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンの生成を活性化でたるみを防ぐ。
  • ケラチナ細胞活性化 保湿やバリア機能の促進して乾燥肌を防ぐ。
  • 破壊された細胞再生 新しい皮膚細胞を生み出して肌荒れなどを防ぐ。

などがあります。幹細胞培養液は、幹細胞の上澄み液になるので、感染症や遺伝的なリスクもないことが認められ、最近特に注目され始めています。

植物由来の幹細胞培養エキスとは

美容コスメなどでよくみかける「植物幹細胞エキス」というのは、植物の幹細胞を培養して抽出したエキスのことを指します。

植物幹細胞エキスの効果は以下の3つが期待できます。

  • 抗酸化作用
  • 保湿効果
  • 肌状態の保護と改善

植物由来の幹細胞エキスの特筆すべき点は、なんといっても植物の高い生命力によります。

動物と違って植物は動くことが出来ないので、動物に比べると過酷な環境下で生命をつないでいかなければなりません。

そんな高い生命力だからこそ、高い抗酸化作用や、保湿作用がたくさんつまった美容エキスになるといわれています。

植物由来の幹細胞エキスの種類は色々とありますが、特に美容効果が高いとされているのは、

アルガン培養エキス アルガンツリーの新芽の幹細胞を培養したエキス

リンゴ細胞エキス 4カ月腐らないリンゴで有名になったスイス原産リンゴの幹細胞エキス

などが有名です。

アルガン培養エキスは、真皮細胞を活性化して、お肌の「しわ」や「たるみ」に効果があるといわれており、リンゴ幹細胞エキスはお肌の表皮の再生能力を促進させたり、活性酸素を除去する働きがあるので、高い抗酸化作用が期待されています。

ヒト由来の幹細胞培養液と植物由来の幹細胞培養液の1番の違い

「ヒト由来の幹細胞培養エキスと植物由来の幹細胞培養エキスの1番の違いは何ですか?」

といった質問を受けることがありますが、簡単に説明すると1番の違いは「動物性」か「植物性」かということになります。

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いわさき

動物性と植物性のどちらがいいのかは、その人の目的などによって変わってきます!

幹細胞培養液を選ぶときの注意点

ヒト由来の幹細胞培養エキスと植物由来の幹細胞培養エキスどちらがいいかというのは目的や用途などによって変わってきます。あぶらで例えると解りやすいかもしれません。

ひと昔前に「マーガリンは植物性だからカラダに良くて、バターは動物性だからカラダに悪い」というような噂が流れ、植物性のあぶらをどんどん摂取した方が健康に良いとされていました。

結局のところマーガリンは水素添加しているケミカルな物質で、プラスチックの化学式と酷似していてカラダに悪いという風になり、欧米では販売を禁止にしている国もある程です。

じゃあ植物性油は悪いのかというとそうでもないですし、だからといって動物性のバターを大量に摂取してよいかというとそうでもありませんし、フランス料理を食べるのか、イタリア料理を食べるのかでも変わってきますので、何が1番いいかというのは人それぞれになります。

あぶらを摂取する時も、幹細胞培養エキスを選ぶ時も1番大切なことは、良質で安全なモノを選ぶということになりますね。

まとめ

ヒト由来の幹細胞培養液植物由来の幹細胞培養液の違いについて、いかがだったでしょうか。

ヒト由来の幹細胞培養液と植物由来の幹細胞培養液どちらがいいということはないですし、ご自身のお肌や目的に合わせて選んでいくことがすごく大切ですし、何より品質をしっかりと見定めることが大切ですね。

低品質もものもありますが、素晴らしいコスメもありますので、実際に肌で感じて自分に合った良い商品を愛用してみてくださいね。