汗は美肌に欠かせないスキンケア!いい汗のかき方知っていますか?
世の中の女性の多くが、
- 汗をかくとせっかくつくったメイクが崩れてしまったり
- 清潔さがなくなるから出来るだけ汗をかかないようにする
そう考えている女性は実は結構多いとおもいます。
確かに汗だくな状態だと見栄えが悪いような感覚がありますよね。。。
汗をかかない状態はいっけん見栄えがいいようにみえますが、実は肌の深層の状態は悪くお肌内部の見栄えが悪くなっている可能性が高いのです。
いくら良い化粧品をつかっても土台であるお肌が健全な状態でないとなかなかスキンケアはうまくいきません。
今回はそんなスキンケアの基礎的な美肌と汗の関係をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
汗の役割
日常の暑い時などなんとなくかいている汗。。。
どちらかというとあまり良い印象を持ってない方や毛嫌いする方が多いような気がしますが、そもそも汗にはどのような役割があるのでしょうか。
知っているようで知らない汗の役割について簡単におさらいしておきましょう!
体温調整
汗をかくことで1番有名なのが体温調整ですね。
体重70㎏の人が運動などで上昇した体温を1℃さげるためには100mlの汗をかくことが必要で、皮膚表面に浮きでてきた汗が蒸発する気化熱でカラダが冷やさせることによって、体温がさがるという仕組みになっています。
ヒトのカラダにはもともとこの体温調整機能がついているので、カラダの中に熱がこもるということはなかったのですが、最近は運動をしない人が増えたり、夏にクーラーをがんがんつけたり、お風呂に入らない習慣がついてきたので、汗をかきにくい人がどんどん増えているように感じます。
汗をかかないということは体温調整ができないということでカラダに熱がこもってしまうので、これが近年の熱中症の大きな原因になっていそうですね。
保湿効果
汗をかくとカラダの水分が外にでていってしまうので、いっけん肌は乾燥するように思うのですが、実は汗の中には尿素や乳酸ナトリウムといった肌の保湿に効果的な物質がたっぷり含まれています。
よくハンドクリームなどで「尿素配合」という文字をみかけたことがあるのも尿素の保湿効果からきています。
生体防御機能
汗をかくと不衛生なイメージがありますが、実は汗の中には抗菌ペプチドなどの物質が含まれていて、皮膚の表面上にある肌に悪影響を与えるバクテリアの発育を抑える働きをしてくれます。
それ以外にも菌やウイルスに抗菌作用を発揮したり、外部から異物が侵入することを防いでくれたりします。
汗をかくことでの美肌効果
汗をかくうえでの美肌効果は大きくわけて3つあります。
- 保湿効果
- 抗菌効果
- ターンオーバーの正常化
これらを詳しくみていきましょう。
保湿効果
汗の役割のところでも記述しましたが、汗には意外にも保湿効果があり、保湿効果は美肌にすごく大切な要素になっています。
保湿効果に効果的な物質は尿素や乳酸ナトリウムで具体的には以下の様な効果があります。
- 水素結合 水分と尿素は親和性が高く馴染みやすいので、皮膚表面に尿素があるとしっかりと水分をつかまえて肌の乾燥を防いでくれます。
- 角質除去 皮膚表面の余分な角質を除去する働きがあり、乾燥肌の時などに多い乾いて硬くなった角質を取り除いてくれます。
汗によって皮膚表面に保湿に有効な成分がでることによって、水分を集めて乾燥を防いだり乾燥してカサカサになった角質を取り除いてくれることによって潤いのあるさらさらな美肌へと導いてくれます。
抗菌効果
ニキビや肌荒れの原因は、ホルモンや皮脂過剰分泌による毛穴のつまりなどがありますが、よくいわれるのがアクネ菌の増殖です。
汗には抗菌ペプチドなどの成分が含まれていて、ニキビや肌荒れの原因であるアクネ菌などの菌を抗菌してくれるので、肌荒れの少ないクリアな美肌を演出してくれます。
ターンオーバーの正常化
ターンオーバーという言葉は美肌に関する情報でよくでてきますが、簡単にいうと以下の様に肌が一定のサイクルで古いモノから新しいモノに生まれ変わることをいいます。
このターンオーバーが乱れる原因は、老化や生活習慣の乱れや紫外線などがよく挙げられますが、運動不足や発汗作用の低下にも原因があります。
運動不足や発汗作用の低下が起こると、皮膚表面の新陳代謝が低下してしまい、古くなった角質が生まれかわらなくなるのでシミやくすみなどが目立つようになってきます。
汗をかくことによって皮膚の新陳代謝が活性することでターンオーバーの促進をうながしたり、汗に含まれている尿素の働きで古い角質を取り除きやすくしてくれるので、ターンオーバーが正常化し本来の美肌へと導いてくれます。
汗の種類
汗は皮膚にある汗腺という器官からでているのは皆さんご存じだと思いますが、この汗腺には「エクリン酸」と「アポクリン酸」という2種類の汗腺があります。
- エクリン酸 全身の皮膚表面にあり、発汗する汗は無色透明で臭いはない。成分の99%が水で残り1%に塩分や尿素が含まれる。
- アポクリン酸 脇の下、乳首、下腹部などの毛穴にあり、発汗する汗は乳白色で少し臭いあり。べたべたした汗で、タンパク質・脂質・糖質・アンモニアなどが含まれる。
一般的にかく汗はエクリン酸からでる汗で、アポクリン酸からでる汗は激しい運動をした時やストレスを感じた時などに分泌されることが多いです。
これらの汗腺から発汗する要因は大きく3つに別けることができます。
温熱性発汗
汗をかくことについて1番身近なモノになりますが、夏の暑い時やお風呂やサウナに入っている時、運動した時などに上昇した体温を下げるための汗です。
基本的には手のひらや足のうら以外の全身から持続的に発汗する汗で、夏の暑い時期に激しい運動をおこなっていると1時間に2リットルもの汗をかくといわれています。
味覚性発汗
カレーやキムチなど香辛料がしっかりと効いた辛いモノを食べた時に鼻や額や頭からかく汗ラインです。
香辛料によって味覚が刺激され反射的に起きる現象で、食べることをやめれば自然と汗もひいていきます。
あまり知られていませんが実はすっぱいものを食べた時にも発汗します!
精神性発汗
人前で話をしたり、びっくりした時やあせった時にでる汗です。
「冷や汗をかく」という言葉はこの精神性発汗を意味しています。
カラダの体温調整や味覚の反射的なモノとは違い精神的な刺激によってかく汗なので精神性発汗と呼ばれていて、手のひらや足のうら、脇の下などの限られた部位から短時間に発汗するのが特徴で、アポクリン線から発汗されることが多くあります。
美肌に良い汗のかき方
汗の原料は血液で、カリウムやマグネシウム、亜鉛や鉄などのミネラル分が含まれており、汗として皮膚表面にでるまでにカラダに必要なミネラル分がカラダの中に再吸収されるという役割も担っています。
この機能がうまくいっていると、水に近いさらさらとした汗となるため、よい汗の目安となります。
水のようにさらさらしていない粘土の高い汗の場合は余分な成分が多い証拠で、蒸発しにくくなり体温調整機能を果たさなかったり、ホコリなどの汚れが皮膚表面に付着しやすく、これにより毛穴がつまりやすくなってしまいます。
ですので、美肌に良い汗のかき方として大切なことは、粘土の低いさらさらな水に近い汗をかくということになります。
さらさらな良い汗をかくのに1番大事なことは、とにかく「 頻繁に汗をかく 」 ようにすることで、いわば汗腺のトレーニングのようなイメージをもつといいでしょう。
現代社会では、クーラーの常設や運動機会の減少、お風呂をシャワーですますなど、汗をかく機会がどんどん少なくなってきました、逆を考えるとクーラーや運動やお風呂に気をつけると美肌によい汗がかけるということなのでその辺りのポイントをまとめてみます。
クーラーを極力避ける
汗をかきにくくなった方がいっきに増えたのは恐らくこれが1番の原因だと思います。
ひと昔前は学校にはクーラーがなくあっても扇風機くらいのものでした。
汗腺が発達するのは子どもの時期で、現代の学校は熱中症対策でクーラーがついていたり部屋遊びが推奨されたりで、汗をかく機会が以前より少なくなり、汗腺の発達が未成熟になっているように感じます。
大人になってからも職場では寒いくらいの室温設定がされていて、冬より冷えるという女性も少なくありません。
職場環境などでクーラーを調節することは凄く難しいので、羽織るモノを持参したり、足元を温める工夫でしのぐしかありません。
そのぶん、家など自分の自由な時間は極力クーラーをつけずに生活してみるのがおすすめです。
風通りが悪く湿度も温度も高くなるようだとなかなか難しいので、扇風機や送風設備などをうまく活用して汗がじんわりとにじむくらいの室温を目標にするとちょうどいいと思います。
汗をしっかりかくようになってくれば暑く感じにくくなりますし、汗もさらさらになってベトつきも気にならなくなってきます。
すべての時間をそうするのはキツイと思うので、少しでもそういう時間をつくるということから始めるのがおすすめです。
私も発汗トレーニングをしたお陰で夏場でもほとんどクーラーをつけないでいけるようになってきました!
運動習慣を身につける
コロナパンデミックにより、運動どころか以前よりも外出する機会さえ少なくなってしまいました。
オンラインでの仕事が推進され家からでない生活がこれからも日常化するような気配さえあります。
気温などで汗をかくこともも立派な発汗ですが、運動でカラダの内側から熱を産生して汗をかく方がニキビなどの吹き出物などの肌トラブルが少ないとされていますし、カラダのすみずみまで血流が行き渡り老廃物の回収がよくなることで肌の生まれ変わりがスムーズになっていきます。
いきなり激しい運動をすると長続きしないことが多いですし強度が高いと逆に発汗しにくい場合もあるので、おすすめは有酸素運動です。
その中でも1番おすすめなのは、強度の軽いジョギングです。
軽めの強度で心地よい感じで行っていけば気持ちよく適度に汗をかくことも可能ですし、ジョギングだけでもカラダの毛細血管が30倍程度増えてくれるので、十分カラダの新陳代謝を活性化して美肌へと導いてくれます。
毎日お風呂に浸かる
日本人は欧米人に比べて基礎体温が低いため昔から湯船に浸かる習慣がありました。
そうすることでカラダを温めたり、血液の循環をよくすることで新陳代謝を活発にして健康を維持してきました。
その中でもちろん発汗作用も促進し、欧米の人にはないいわゆる肌のキメが遺伝子的に構築されていった経緯の1つにもなっています。
これが、ライフスタイルの欧米化から近年の若年層は特に湯船に浸かる習慣が減ってきていて、下半身太りになったり汗をかかないことからお肌のキメが減少している傾向があります。
シャワーだけで済まさないように、少しでもいいのでぜひ毎日お風呂に浸かる習慣を身につけてみてください。
湯船に浸かる時のポイントは、温めで長めです。
熱い温度だとカラダの表面しか温まらないので、温い温度で長めにはいってじんわりとカラダの芯から温めるような感覚が理想です。
半身浴は実はそんなにカラダが温まらないので、休憩しながらでも胸くらいまで浸かってカラダを温めてみてください!
汗をかいた後のスキンケア
汗をかいてそのままにしておくと、汗の種類にもよりますが、粘土の高いベトベトな汗だと菌が繁殖したり、毛穴に小さなホコリなどが詰まってせっかくの美肌チャンスを逃してしまいます。
しっかりキレイに洗い流すことはもちろん大切ですが、何より大切なポイントは、汗によって古い角質や老廃物が体外に排出されたタイミングでもあるので、美肌に良い有効成分をしっかりと補給してあげることがすごく重要です。
まとめ
「汗は美肌に欠かせないスキンケア!肌にいい汗のかき方とは」いかがだったでしょうか。
ここ最近ずっと忌み嫌われてきた “ 汗 ” ですが、実は健康や美容にすごく大切なことだったことが解っていただけたと思います。
これまでの生活習慣などで、発汗機能が低下されている方も多くいらっしゃいますが、少しずつでも汗をかく習慣を取り戻していただけたらと思います。
今回の情報をぜひ頭の片隅において、健康的に美肌や美容に取り組んでいきましょう。